2017年2月23日木曜日

曲線を通り抜ける直線

「曲線を通り抜ける直線 」の模型を作ってみました。

 先日、Facebookお友達の かんばこうじさん がシェアされた
こちらの作品を見て、
これは面白い!と感動し 私も作ってみました。

参考にさせてもらった作品のように綺麗に作れませんでしたが
手動ではなく、小さなソーラー電池で動きます。
小さなソーラー電池と基板は、
100均のソーラーゆらゆら人形から取り出したものを使用しているので、
簡単に作ることが出来ます。

ゆらゆら人形の基板は発振回路になっていて
コイルの電流がオンになると、コイルと人形の下の磁石が反応して、
人形がゆらゆら揺れる仕組みですが
今回は手作りローター回転用として使用します。

①基板
キャンドゥで買ったソーラーゆらゆら人形です。

コイルと基板を取り出します。
細い線を切らないように、注意しながら
コイルをプラスチック板から外します。
基板は発振回路になっています。

②ローター部分

軸はダイソーの魚串を使用しました。

磁石を貼ってる鉄製の円板は、100均のフリクションカーから

取り出したフライホイールです。
中心が取りやすくて便利です。
ルーターで穴を少し広げて、魚串を差し込んでいます。

透明の円板は100均のカードケースから
半径3cmの円を切り出して、4mmφのストローを斜めに差し込みました。

磁石はNS交互に 8個貼ったり

2個にしてみたり、 

 1個でもやってみました。

1個、2個でもそれなりの照度さえ得られれば、ちゃんと回転します。
4個以上にすると動きも良くなります。

私がやった中では、この4個タイプが最もいい動きに感じました。

③土台部分
適当な木板に①の基板を貼り、左に柱を立てています。

コイルの横には、顕微鏡で使用するカバーガラスを置き
その上に小さい穴を開けたプラスチック板を貼りました。
ガラスの上で、魚串の尖った先端を回転させることで
摩擦抵抗を減らして回転がよくなります。
小さい穴は魚串のすべり止め防止です。

柱には、曲線状の隙間を開けた木板を貼りました。
この加工作業は結構、大変でした・・・(^^;


磁石とコイルは1mm程度離しています。

光の当たるところに置いておくと、ずっと回り続けます。
(4.3W LED照明から30cm 離れたところでも回転し続けています。)

 ローター部分が重すぎたり、下部の摩擦抵抗が大きいと
途中で止まることもあります。
(当初、魚串ではなく、自分で削った鉄の棒でやりましたが
2~3分に一度止まってしまいました。)

動画で撮影しました。

<2018年6月11日追記>
上の方法では、コイル・磁石ともに中心近くに置きましたが
回転体の外側に置く方法でやってみました。

使用したのは上と同じ100円ショップのソーラーゆらゆら人形から取り出した
基盤とコイルです。

容器の周囲に磁石を6か所、極性は同じ方向で貼りました。
φ6mm×3mmとφ6mm×1mmで容器を挟んでとめています。
 

磁石の高さに合わせて、コイルを縦型に設置しました。



「100均のソーラーゆらゆら人形を改造した回転装置」の工作は

こちらにも 記載しています。





これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。



2017年2月4日土曜日

ループ回転する自動連続ガウス加速器

前回、かご入れ型の自動連続ガウス加速器 を作成しましたが、
今回はその応用で ループ回転する自動連続ガウス加速器 を作ってみました。

前回のガウス加速器は、磁石に鋼球を当て、端の鋼球を飛ばしましたが
磁石に磁石を当てることで、より強力に飛ばすことが出来ます。
:磁石  :鋼球
→ → ●○○○~~~~
                         → → ●○○○~~~~~~~~~~~~

しかし、かなり強力に磁石同士が衝突するため 磁石の消耗が激しく、
3000~6000回連続が限界かも知れません。
勿論、磁石さえ取り換えれば、何度でも実験できます。

レールは3mmφのアルミパイプを曲げて作成しました。 

パイプ同士の繋ぎはM1.2のネジで留めています。

ループ回転後、ピンクのかごに入って降りてきます。
青い丸のところがスイッチになっていて
ここを鋼球が通ると、モーターが駆動します。

モーターによって、引き離された磁石は
この滑り台を通って、再度レール上の磁石に衝突します。

滑り台は大きく傾けない方が良さそうです。
磁石を転がすのではなく、滑らせるようにして(磁力で引き寄せる感じです)
右の磁石に衝突させます。

滑り台の傾きが緩やかだと、磁石が止まってしまうときもありますが、
そのときは、レールの下に磁石を置いておくと
うまく引き寄せられます。
左に置いたフェライト磁石はN極が上向きでも良さそうですが
ここは、磁石球が落ちてくるときに N極を下に向ける役割をしています。
何度もやるとS極が消耗されていきます。
消耗されたS極が下を向くと動きが悪くなったり止まってしまったりします。


 磁石(10mmφ)と鋼球(10mmφ)3個を「おゆまる」で固定しました。
磁石同士を引き離した時、レール上の磁石は上を向きがちになりますが
なるべく動かないように、シッカリ固定することがポイントです。

 電源回路は前回と同じです。
回路図はこちらをご参照ください

モーターは前回よりトルクの大きなものにしました。
「タミヤギヤードモーター 380K300
電源電圧 7.2V
ギア比 300:1
無負荷時回転数 60rpm
最大効率時のトルク 20.0kgcm (7.2V時)

モーターに取り付けた木の棒が、マイクロスイッチに接触すると
モーターはストップします。

ビデオで撮ってみました。



磁石の消耗に関しては、
日本製2社、中国製1社を購入して試してみましたが
中国製のものは、日本製に比べ もろいことがわかりました。

また、全て10mmφと表記されたものを購入しましたが
手持ちのデジタル「のぎす」で測定すると
日本製2社とも 9.9mmφ、中国製 9.8mmφで
飛び方も中国製の方が弱い感じでした。

日本製(マグファイン)で試した結果です。
左は転がる磁石、右はレールの磁石です。

1500回衝突後


3000回衝突後

6000回衝突後

消耗が進むと、黒い粉がたくさん出てくるようになるので、
テープで拭き取りながら やりました。

3000回あたりから、飛び上がる高さが一定せず、
4000回あたりから、時々かごに入らなくなりました。

 6000回を超えたところで不発が増えたので、
レールの「おゆまる」を剥がしてみたところ、
レール磁石と鋼球が接触しているところ(磁石のS極側)が壊れていました。


数千回以上の衝突で不発が増えてきたときに
レールの磁石を2個にすると、復活するときもありましたが
今回のように、S極側がここまで壊れると
復活は出来ませんでした。

私の装置では約8~9分で100回の衝突となるので、
4時間~9時間程度で新しい磁石と交換することになります。

消耗回数や壊れ方等は、装置の作りなどでも変わると思います。




これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。