2015年8月12日水曜日

ワクワク電気の実験教室 「電磁石で回転する飛行機」

「電磁石で回転する飛行機」はリードスイッチを使って、
磁石をオン・オフさせて飛行機を回転させる実験です。
電磁石に流れる電流が切れるときに発生する「誘導起電力」で
LEDライトも点滅させる仕組みです。

<用意するもの>
  • ・リードスイッチ               
  • 0.35mmφ程度のエナメル線又はポリウレタン銅線など             
  • ・リード線 少々        
  • ・ボビン(ミシン用)             
  • ・六角ボルト(6×20) 1個、(5×25) 1              
  • LED1               
  • ・木材(直径30cm程度の円形、10cm角、 3cm×20cm程度、厚みは全て0.51cm程度のもの)            
  • ・内径5mm程度のベアリング             
  • ・単3アルカリ乾電池2       
  • ・スイッチ付き電池ケース               
  • ・フェライト磁石 数個          
  • ・飛行機の材料(今回は電池チェンジャーとPPシートを使用)  

① 
まずは飛行機を作ります。

今回はこの「電池チェンジャー(3→単2)」を使いますが  
創造力を活かして、カッコいい飛行機を作って下さい。 

「電池チェンジャー」にボビンが入るように中の壁をラジオペンチなどで 細工します。

PPシートなどで翼を作って、電池チェンジャーに切り込みを入れて挿入し接着剤で固定します。


次は電気配線です。

回路は下図の通りです。
今回はコイルに流れる電流が切れると、   
それを阻止する方向に発生する「自己誘導起電力」を       
利用して点滅させるのために、LEDは本来とは逆に接続しています。

まずは0.2mmφのポリウレタン銅線をボビンに約900回巻きます。
(当初0.35mmφのポリウレタン銅線250回巻きでしたが、
リードスイッチの最大開閉電流以上の電流が流れるので
0.2mmφ 900回巻きに変更しました。)

電磁石と並列にLEDを接続し リード線も繋いでおきます。

これを飛行機の機内に格納して リード線を後方に出してから

リードスイッチと電池ボックスを接続します。

リードスイッチはこのように斜めにしておきます。

最後に飛行機を回転させるための土台を作りです。

・10cm角程度の大きさの板にドリルで穴をあけ、     
接着剤で六角ボルト(5×25)の頭をしっかり固定します。  
これを丸い板の上に置きますが、 
直接、丸い板の真ん中に穴を開けてボルトを固定してもOKです。    
      
・ 細長い板の方には、準備したベアリングの外径に合わせて穴をあけて 
ベアリングを固定します。

内径5mmのベアリングを5mmφのボルトに差し込むと、少し隙間があるので、  
取りあえずテープで仮止めしておきます。

電磁石の強度を高めるために ボビンの穴に、六角ボルト(6×20)を差し込んで、
バランスを取りながら、②で作った飛行機と乾電池を入れた電池ボックスを乗せます。  

木とネジで作った、マスコットを乗せてみました。

これを丸い板の中心にしっかり固定して、 磁石を貼っていきます。

磁石はダイソーでも販売されています。

飛行機を前進させる方法は2通り考えられます。

ここでは、電磁石の下側がN極となっています。


A:すべての磁石の上側がS極になるように貼り付ける。     
       リードスイッチがオンになると、電磁石に電流が流れ       
電磁石下側のN極が磁石上側のS極に引き寄せられて前進

B:すべての磁石の上側がN極になるように貼り付ける。     
       リードスイッチがオンになると、電磁石に電流が流れ       
電磁石下側のN極と磁石上側のN極が反発して前進 

今回の装置では磁石の間隔が狭くなるため
リードスイッチのオン状態が継続し 飛行機は回転しません。
電磁石とリードスイッチの間隔をもう少し広くして、       
磁石の間隔をとることが出来ればこの方法も有効です。


磁石とリードスイッチの間隔が1cm程度になるように調整したら
仮止めしておいたベアリングとボルトをしっかり固定しましょう。


これで完成 !!
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映像は0.35mmφを250回巻きのものです。
0.2mmφを900回巻きの場合はもう少しゆっくり回ります。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。



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