2015年12月15日火曜日

LED工作「雪だるま」

前回の「虹の架け橋」に引き続き、
http://eneene7.blogspot.jp/2015/12/led.html
イルミネーションLEDを使って雪だるまを作ってみました。


ピンポン玉と小丸球をエポキシ系2液混合タイプの接着剤で接着します。


 ①が乾いてから、適当な大きさの板に①と同じ接着剤で固定します。


粘土などで目、鼻、口を作って、①と同じ接着剤で固定します。
ここではダイソーで販売されている樹脂粘土を使って作っています。


水槽で使用するエアチューブ(内径4mm、外径6mm)を約10cmの長さ分切り取り
片側にイルミネーションLEDを挿入し、足は少し切っておきます。
LEDを挿入した方から約7cmのところに針で2ヶ所穴をあけておきます。


雪だるまの首に巻いて、LEDの足を針で開けた穴に挿入します。


スイッチ、抵抗(20Ω)、LEDを乾電池3個用の電池ケースに接続します。
手作り電池ケースの作り方は、こちらをご覧ください。
http://eneene7.blogspot.jp/2015/12/blog-post_15.html


板の周囲に雪の代わりに綿を巻いてみました。

点灯するとこのような感じです。
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。

電源電圧4.52Vで実験した結果、
流れる電流は13~18mAでした。
赤・青・緑の「光の3原色」の単色のときは約13mA、
黄色、ピンクなど、混合色のときは約15mA
赤・青・緑の全色が点灯するときの白色は約18mAでした。


ペアで作ってみました。
女の子はピンポン玉2個を使用して、
頭にはティアラのようなものを乗せています。
なんだか鳥の巣の中にいるような感じになってしまいました・・・(^^;


この場合は51Ωの抵抗を入れました。
電流値は、2個分で 22~31mA でした。




これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。




LED工作 「虹の架け橋」

フルカラーLEDは赤・緑・青の3色のLEDが1つのパッケージにおさめられ
それぞれのLEDの明るさを変えることで さまざまな色を発光させることが出来ます。

4本の足が出ていて、マイコンで制御をして、
点灯パターンを変えることが出来るものや (左)
パッケージ内に回路が内蔵され、
自動的に色が変化するイルミネーションタイプのものが販売されています。(右)




(右)の方は足は2本で、電池のプラス極とマイナス極に接続するだけで色が変化しますが
それぞれのLEDで変化のパターンが決まっているので、
それを変えることは出来ませんが、
色んなパターンのフルカラーLEDを組み合わせることで
手軽に綺麗なイルミネーションを楽しむことが出来ます。


今回は点灯の変化のパターンが異なる4個のLEDを使って
「虹の架け橋」を作ってみました。


色が変化するLEDは
100円Shopで販売されている下の写真のようなものから取り出すことも可能ですし、


「イルミネーションフルカラーLED」で検索するとネット上で販売もされています。
http://akizukidenshi.com/catalog/c/ciled/
など

100円Shopで販売されているものから取り出したものはLEDの足が短くなるので、
ネット販売の方がやりやすいと思います。
また同じ点灯パターンのものより、違ったものを使った方が綺麗だと思います。

①厚紙を5cm×10cmの大きさに切って
ホログラムテープを貼ります。

②穴あけパンチ(穴径6mm)で8か所に穴を開けます。
土台用として角の4か所、チューブ用に中の4か所です。

③水槽で使用するエアチューブ(内径4mm、外径6mm)を
長さ10cmと13cmに切って、穴に差し込みます。

④裏側からチューブの先端にLEDを差し込みます。 
内径4mmに対して直径5mmのLEDを差し込むので少々きついですが、
しっかりLEDの根元まで差し込みます。

⑤チューブと厚紙は接着剤で固定しておきます。

 ⑥4個のLEDそれぞれの長い方の足には赤のリード線、
短い方の足には黒のリード線を接続します。
(赤、黒は目安ですので、違いがわかれば何色でもOKです。) 

 ⑦スイッチ、抵抗(20Ω)、LEDを乾電池3個用の電池ケースに接続します。
(LEDの定格電圧が4.5V以上なら 抵抗20Ωは特に必要はないと思います。)
手作り電池ケースの作り方は、こちらをご覧ください。
http://eneene7.blogspot.jp/2015/12/blog-post_15.html

⑧ハンダ箇所はビニールテープを巻いて絶縁。
土台の足としてM6×20mmのボルトを挿入して、ナットで固定します。

⑨電池を入れたら完成です。

ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。

電源電圧4.60Vで実験した結果、
4個のLEDの電流の合計は、約50~70mAでした。
(抵抗値20Ωの場合)

電流が変化する理由は、
赤・青・緑の「光の3原色」の単色のときは流れる電流が少なく
黄色、ピンクなど、混合色のときはやや多め、
赤・青・緑の全色が点灯するときの白色は多くの電流が流れるためだと思います。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。



手作り電池ケース

最近、理科の実験や工作でLEDがよく使用されるようになってきましたね。

しかしLEDは豆電球のように1.5Vの乾電池1個で点灯させることが出来ません。

順方向電圧(Vf)の一番低い赤色でも、
順電流(If)20mAを流したときのVfは2V前後のために
1.5Vの乾電池2個以上が必要です。
また白色や青色は If=20mAを流したときの Vfが3Vを超えるものも多く、
1.5Vの乾電池が3個以上必要になってきます。

先日、ホームセンターに行ったところ、
単3乾電池3個用のケースが見当たりません。
勿論、ネットでは販売されていますが・・・

そこで、自分で作ってみよう!
ということで、作成したものがこれです。

ここでは単3乾電池3個直列用のものを作りましたが
下図の175mmのサイズ調整をすれば、何個用でも作成可能です。
単3乾電池の場合、電池1個に付き約5cmを増減。
(例えば、単3乾電池2個用なら 長さ125mmにする。)

厚紙を下の大きさにカットし、

折り曲げてテープで固定します。

25cm幅のアルミホイルを20~25cm程度切り取り
2cm幅まで折り曲げていきます。
アルミホイルの端の方にリード線の被覆をはがしたところをテープで貼り付けます
 これをさらに折って1cm幅の帯にします。
こうすることで、リード線が抜けることを防止します。

プラス側の電極はこの状態で、クルクル巻いていきます。
マイナス側の電極はこの帯の中心にバネを入れます。

マイナス側の電極ですが、まず
不要になったノック式のボールペンからバネを取り出します。
もしバネの長さが2cm以上あれば、2cmにカットします。

1cm幅の帯の端の方にバネを置いてから、クルクル巻いていきます。

巻き終わったら、テープでとめておきましょう。
巻き終わったものがこれです。

これを厚紙ケースの端に挿入して

下図のサイズに厚紙を切って折って蓋をします。
真ん中は15mmではきついので、16mmにしておきます。

テープを巻いて蓋を固定します。

電池を入れたときの様子を 透明ケースで見ると下のようになります。
もし、きつくて電池3個が入らない場合は、
ケースの長さが175mmより短いか、
アルミホイルの幅が10mmより長くなっていないかを確認してみて下さい。


ではこの電池ケースを使って青色LEDを点灯させてみましょう。
今回使用したLEDのデータシートです。


電気的・光学的特性を見ると、順電流20mAのときの 順方向電圧(Vf)は3.8Vです。

順電流10mAのときの順方向電圧(Vf)は約3.3~3.4V、
2mAなら3Vなので、
単3乾電池2個でも2mAの明るさで光らせることは出来ます。


今回は10mAを流すつもりで、抵抗を計算してみます。

電池は新品状態3個直列で4.86Vありました。
10mAの順方向電圧(Vf)は3.4Vです。

(4.86[V]-3.4[V]) ÷ 0.01[A] = 146[Ω]
ということで、150Ωの抵抗を入れました。


150Ωの抵抗の両端の電圧を測定すると・・・
約1.586V
1.586V ÷ 150Ω ≒ 10.5mA
だいたい計算通りの値となりました。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。




2015年12月12日土曜日

ブロッキング発振で相互誘導

先日、青森の野呂茂樹先生(物理実験の達人)からご連絡を頂き、
興味深い回路を紹介して頂きました。

大阪 生野高校・宝多卓男先生がWEB検索で得られた、
いくつかの情報をもとに工夫された回路だそうで、
Youtubeにアップされてます。


動画を見て感動し、野呂先生のご指導を頂きながら早速作ってみました。

野呂先生の作品はこちらです。


1次側の回路図です。
トランジスタは2N3904PN22222SC2120など、
トランジション周波数の高いものがいいです。

1次コイルは単2電池程度の太さのものに、
まず15回巻き、少し伸ばして、再度同じ方向に15回巻きます。
(コイルの太さは適当でもいいようです。)

電池から外して、バラバラにならないように留めて
2次コイルも同様に電池に巻きます。
宝多先生は30回、野呂先生は10回巻いたものを使われてるそうですが
私は50回巻いたものでやってみます。

1次コイルを上の回路図通りに、ビーズケースに作成しました。
2次コイルには、赤色LEDを逆向きの並列接続で繋いでいます。

スイッチを入れて2次コイルを1次コイルに接近させると
LEDが点灯(高速で点滅)します。
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。

色々とやってるうちに面白い現象がありました。
LEDの片極をコイルから外し、指でつまんだ状態でも点灯するのです。


2次コイルをコマにして回してみました。
LEDが点灯ではなく、高速で点滅している様子がわかると思います。
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。

光る永久コマも作ってみました。


<2次コイルの電圧波形>
ここで掲載しているグラフは 
1次コイルと2次コイルがピッタリ寄り添った状態で計測をしています。
コイル同士を離すと 電圧は下のグラフよりどんどん下がります。
また2次コイルの巻き数や1次側に入れた抵抗値でも電圧や周波数は大きく変化します。

①無負荷(LEDを接続していない状態の波形)
だいたいプラスマイナス70Vくらいの変動でした。


②赤色LEDを1個接続
この場合は2次コイルの向きによって電圧波形が異なっていました。
ちょっとわかりにくいですが、
左は2次コイルに白い紙を貼った方が上を向いてます。
右は2次コイルに白い紙を貼った方が下を向いてます。
(紙を貼っているかどうかが問題ではなく、
1次コイルに対して、2次コイルがどのような向きになっているかで変わります。
1次コイルもどちらにベースかコレクタを接続するかで変わると思います。)

光り方はほとんど変わりませんが、逆電圧が大きく違います。

 左の場合
逆電圧は3.8V程度なので、
今回使用したLEDのReverse Voltage=5Vより低く問題はないと思います。

 右の場合
逆電圧は18V程度となり、
今回使用したLEDのReverse Voltage=5Vより大きいので
対策が必要と思われます。


③赤色LEDを逆向きの並列接続
上のビデオのように、赤色LEDを逆向きの並列接続にした場合の電圧波形です。
プラス側約2V、マイナス側約1.8Vとなりました。
ビデオで見ると一方が明るく、もう一方は暗く見えますが
明るい方は2V、暗い方は1.8Vです。



<7色に変化するLEDを点灯>

野呂先生より、「相互誘導で7色に変化するイルミネーションLEDを点灯」
の提案を頂きました。

7色に変化するLEDは電流が流れ続けないと色が変化しません。
電流が切れると、リセットされ最初の色に戻ります。

そのためオンオフを繰り返す発振回路や、
今回のように、正負逆転を繰り返す発振回路では
常に最初の1色のみ(赤色) のみの発色となってしまいます。

そこで、2次回路を「整流平滑回路」にします。
今回は「半波整流平滑回路」でやってみました。

↓2次回路の回路図です。

<コイル>
1次側回路は上の方で書いたものと同じです。(コイルは15回-15回巻き)
2次側コイルは50回巻いています。
10回巻き程度でも点灯しますが、主に赤・青・緑しか点灯しません。
綺麗に7色を発光させたい場合は50回くらい巻いた方が良さそうです。

<ダイオード>
ダイオードは高速スイッチングダイオード(1N4148)を使用しました。
シリコンダイオード(1N4007)でも光りますが光り方は断然1N4148の方がいいです。
(ショットキーバリアダイオードでも1N4148と同様に良く光ります。)

<電解コンデンサ>
色んな容量のものを試しましたが、大きな違いはないので、
特に10μFじゃなくてもOKだと思います。

<抵抗値>
100Ω以上は入れた方が良さそうです。
1kΩでも明るく光ります。



2次側のLEDの端子波形です。
(1次コイルと2次コイルがピッタリ寄り添った状態で計測をしています。)
常に正方向の電圧波形となり、7色に光るLEDが点灯します。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。